2023年2月25日土曜日

2023年1月、英国における反ワクチン派の台頭

新型コロナウイルス感染症の流行に際して、世界各国で誤情報が急速にシェアされる「インフォでミック」が起きた。ワクチンに関するデマはその顕著な例で、日本においても神真都Q(やまとキュー, Wikipedia)の活動が注目された。一方で、海外では著名人が反ワクチンの思考に陥ってしまう事例が散見される。本記事では2023年1月のイギリスにおける出来事を紹介する。

背景情報:イギリスのボリス・ジョンソン首相はパンデミック期間中に自身が密かに開催していたパーティが国民の批判にさらされ政権の危機に陥っていた。ジョンソン首相は、この危機から逃げ切りを図る形で2022年1月には法的な行動規則を廃止した(*1)。

 アンドリュー・ブリッジン

 CC BY 3.0, wikimedia commosより
アンドリュー・ブリッジン Andrew Bridgenは、イングランドのレスターシャー選出の国会議員である。ノッティンガム大学の生物系学科を卒業後に海軍を経て2010年に国会議員に就任した。保守党所属。

2022年にブリッジン氏はmRNAワクチンの有害性に関する主張をしたが、英国心臓財団に否定された(*2)。批判を受けながらも、反ワクチンコミュニティの間では強く支持されており、デモではブリッジン氏を支持するプラカードが掲げられたという。

2023年1月、ブリッジン氏はワクチンをナチスドイツが行った大量虐殺「ホロコースト」に例え大きく批判を集めた。彼自身は反ユダヤ主義者ではないとされるが、下院院内総務サイモン・ハート Simon Hart議員や、マット・ハンコック元保健相などに「一線を越えた」と批判された。最終的に彼は、下院から5日間の定食処分を受け、保守党からも追放されるという始末に終わった(*3*4*5)。現在は無所属の議員である。

ナイジェル・ファラージ

欧州懐疑派の政治家としてEU離脱の際には日本においても大きく注目された政治家であるが、ファラージ氏も反ワクチンに傾倒している。自身が設立した政党は「リフォームUK」へと名前を変え反ロックダウン政策を推し進めている(*5)。

アシーム・マルホトラ 

最後に、この月で最もインパクトが大きかった人物を紹介する。アシーム・マルホトラはインド出身の医師で、砂糖や過剰処方を低減する活動を行っている。アクション・オン・シュガーという慈善団体にも参加しており、2014年にはNHSから評価を受けている(*6)。

2017年、彼は「ピオッピ・ダイエット」を提唱した。これはイタリア南部、チレント地方にあるピオッピという村の食事法で、低炭水化物かつ脂肪の多い食事を推奨しているそうだ。2019年には邦訳『世界一長寿で幸せな村 イタリア ピオッピ式 最高の長生き術』も出版されている。

しかしながら、このダイエットに関して英国栄養士協会は「2018年に避けるべきセレブ=ダイエット」と紹介した(*7)。いわゆるFad dietである。
ファド・ダイエットまたはダイエット・カルトは減量や長寿などの健康上の利点を提案するダイエットに批判的なスラングである。有名人の推薦文がある場合は、ファド・ダイエットを広めるために利用され、関連商品の販売から提唱者に大きな利益をもたらす可能性がある。 ーー「ファド・ダイエット」『ウィキペディア日本語版』2022年11月5日 08:14 (UTC)の版。2023年2月24日閲覧。

前置きが長くなり過ぎたが、彼はコロナパンデミック以降、mRNAワクチンの使用に反対する活動を行っている。

そして2023年1月、BBCの番組で医療に関するインタビューを受けていたが、突如、自身のワクチンに対する見解を主張し番組は一時ジャックされた(*8)。

日本においても、内海聡医師など過激な主張から自身のビジネスに繋げようとするような人物が多い(過激ではないが愛煙家の解剖学者もその一例といえる)。これはいわば、知識のない人を騙す「情弱ビジネス」であり、過去にHPVワクチンが忌避されていた事例を鑑みれば、科学に反する行為は極めて危険であり許されるべきではない。(みのる)

2023年2月21日火曜日

ファミマで千里眼

東京千里眼監修 辛揚玉入り 
濃厚マシマシラーメン(ニンニク醤油)
税込680円
2月20日、私は千葉駅のペリエにある「ゴーゴーカレー」を訪れようと前日から胃腸のコンディションを整えていた。いざ行ってみるとまさかのフードコートがまるごと休業であった。ペリエ千葉のフードコートが締まっているのは中々めずらしい。半年に一回ほどだろうか。

そんなわけで「昼食難民」になってしまった私は栄町にある二郎系ラーメン店「ロケットパンチ」に行こうと思ったのである。昨年夏から二郎系が好みの味になっているが、千葉駅周辺の二郎系でロケットパンチは未踏であった。しかしながら、ロケットパンチがまさかの閉店。これでは本当に難民だ。なお、同じテナントでは青い看板のラーメン屋が開業準備を進めていた。

ラーメン二郎千葉店に行こうにも、胃のキャパシティを鑑みればそれは不可能だと考えた。そこで思い出したのがファミリーマートで売っていた二郎系ラーメンである。千里眼といえば駒場にある二郎系インスパイアのラーメン屋で、私の中では冷やし中華のシーズンになったら行ってみようとプランを立てていたお店である。ファミリーマートとよくコラボしているそうで、せっかくの機会だから買ってみることにした。

食べる場所は千葉中央公園。お酒を飲みながら将棋を指しているおじいさんたちを横目に、枯れた噴水の傍らに座った。

蓋を開けると、にんにくが生み出す二郎特有の香りがする。



辛い揚げ玉も千里眼の特徴のようですが、味が薄くて辛みが伝わってきませんね。麺はうどんのような太さで、やや硬め。歯応えはちょうど良いが小麦の香りがあまり感じられない。人によっては「ゴムを食べているよう」と酷評する者もいるだろう。脂質50グラム、食塩10.5グラムと驚異的な数値ではあるがもうそんなことは考えずに夢中で食らった。
余計な出費ではあるが、デザートに「ホットケーキまん」を購入。バターの香りが美味しさを引き立てていた。(みのる)
付録:本記事の解説地図