2022年9月20日火曜日

「天皇・国王序列デマ」に皮肉めいた資料を送りつける准教授

 「エンペラーを名乗るのは天皇だけ。天皇は世界のトップに君臨する」というデマは今やネット右翼の常套句となっている。私も一時期これを信じていたことがあったが、戴冠式といった各国の王族が集まる際の写真を見ればそれが誤りだということもわかるだろう。現代では、国家元首は在位数順に序列が決まると考えてよい。つまり、「王」「天皇」といった呼称は関係ないのである。しかしながら天皇が世界にトップに君臨するという情報は右翼的な者たちにとってあまりにも都合がいい話であるから、これは右翼の中でも伝統あるデマとして平成よりも昔から継承されているのではないだろうか。

先日、英国のエリザベス2世が崩御され、その国葬の報道が注目された。その中でやはり話題に上がったのがこの序列の問題である。

1.皇帝(Emperor)

2.法王(Pope)

3.国王(King)、女王(Queen)

4.大統領(President)

5.首相(Premier)

これが世界的な権威の序列で、1の天皇陛下が行くと言っているのに5の首相が行くのは場違い ――サリエリキキ(@tX288CoEYej0KRf

 これは岸田首相が女王の国葬参列を見送ったというニュースへのコメントだ。このツイートは2500リツイート、5000いいねと拡散されたが引用リツイートを見ると嘲笑した者も多いようだ。そんな中で、秀逸な返信を見つけた。

寺沢拓敬准教授の投稿した画像

これは関西学院大学社会学部准教授の寺沢拓敬氏とみられるアカウントによるもの。「ハーバー大大学」で違和感を感じると思うが、下層を見ると「スタイリスト」などデタラメな資料であることが分かる。少しでも良識があればこれを見てニヤッとして"分かる人"のいたずらであると察することが出来ると思うが、元ツイートの投稿主は、この返信に対して「資料ありがとうございます」(リンク)と真に受けてしまっているのである。Covid-19やワクチンの誤情報もそうだがデマの根源にはこうした教育水準というものも関係しているのではないかとも考えられる。





プラスアルファ

序列の話を補足すると、現代では「国家元首>首相」というものが常識といえるだろう。国家元首は国家の長でああり、首相は政府の長である。天皇だろうが、リヒテンシュタイン大綱であろうが、オ・レ・アオ・オレ・マーローであろうがそれは単なる呼称が異なるだけであり、現代ではすべて「国家元首」として一括りされる。

寺沢拓敬

てらさわ たくのり。関西学院大学社会学部准教授、専門は英語教育政策、言語社会学、教育社会学。2004年旧・東京都立大学人文学部卒業、2013年東京大学総合文化研究科多淫に取得満期退学。博士(学術)(東京大学、課程博士らしい)――関西学院大学研究者詳細ページより


 


 

正しい判断 1.皇帝(Emperor) 2.法王(Pope) 3.国王(King)、女王(Queen) 4.大統領(President) 5.首相(Premier) これが世界的な権威の序列で、1の天皇陛下が行くと言っているのに5の首相が行くのは場違い

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