2022年12月24日土曜日

noteなんて使わない(逆張り)

文章、イラスト、動画などが投稿できる配信サイト「note」は、いわゆる"意識高い系"の人々や情報商材屋、競馬予想など幅広い層に支持されており、いま日本で最も注目されているブログサービスである。2022年12月には運営元のnote株式会社(旧・ピースオブケイク)が東証グロースに上場しさらに注目を集めた。投稿数は、2020年の大晦日には1日で3万7000件が投稿され、2021年に入ってからも1日当たり3万1000~3万3000件と高い水準で推移している(*1)。会員数は2022年4月時点で500万人と、支持の高さは数字にも表れている(*2)。

noteが投稿者(クリエイター)に支持される理由には検索エンジン対策(SEO)に強いことが挙げられるだろう。Google検索においてはあらゆる検索ワードにnoteの記事が上位に表示される。上位に表示されればそれだけ閲覧数を獲得できるわけだから私もnoteの利用を検討した。結果としてbloggerを利用しているわけだが、なぜ私がnoteを選ばなかったのか。

まず、コンテンツがあまりにも多過ぎるということがある。noteには大変に秀逸な文章を書く方が多い。無論、文章が稚拙なユーザーを批判するわけではない(自己批判にもなる)があのサイトには情報商材や競馬予想、陰謀論といった質の低い(というか品性のない)コンテンツがあまりにも多いのではないかと思っている。特に、COVID-19のパンデミックに合わせてネット上で流行(インフォデミック)した病気の発生源やワクチンに関する陰謀論や、ロシアのウクライナ侵攻に関する陰謀論など海外ではとうに否定されている情報が削除されないまま放置されている。最後に、noteを選ばなかった最も大きな理由としてnoteがアーカイブを拒否していることである。ネット上にあるコンテンツはサービス終了や投稿者による削除によって多くの情報が消失している。

デジタル庁やテレビ局、日本ファクトチェックセンターなど情報を後で見返す必要のある投稿者(団体)も利用しているのだからnote側が一律にアーカイブを拒否するのではなく、その判断は投稿者にゆだねられるべきだと思っている。

脚注

  1. note、投稿数が3万件に急増」『新文化』新文化通信社、2021年1月21日。2022年12月14日閲覧。
  2. note株式会社「note会員数が前年比30%増の500万人超に!クリエイターエコノミーの拡大へ。収益など数字公開」note.com、2022年4月21日。2022年12月24日閲覧。